言葉の力 〜介護現場でのミスコミュニケーションの起因とは〜

私たちが生きるうえで欠かせないコミュニケーションは、話す、書く、見る、聞くなど様々な方法があり、
日常的に当たり前に使っているその手段を正しく活用することは、私たちの生活を豊かにしてくれます。

そんな中、『言葉の力』について色々と考えさせられる場面が日常ではたくさんあります。
ここ近年では、SNS文化がインフラ化しており、誰でも気軽に世界中に自分の思いを発信できるようになりました。まさに、グローバルな時代になりました。

介護現場で働いていても、多様な文化を持った方々と接する機会も決して珍しくありません。
そのためなのか、実際の現場ではミスコミュニケーションが生まれてしまう機会も少なくないでしょう。

その時、『言葉の力』がとても大切になります。

あ・うんの呼吸という言葉があるように、日本では『思いがあれば、通じる』という文化が根強く定着していました。
しかし、先述の通り、多様な文化・価値観と触れ合う機会が多い私たちにとって、正しく言葉を活用することがとても大切です。
なぜなら、ミスコミュニケーションの起因には、言葉の力が大きく影響しているからです。

つい先日、こんな場面に遭遇しました。
幼稚園児とそのお母さんが、横断歩道で信号待ちをしていました。
すると、お母さんが子どもに向かって『赤は止まれ。青になったら進めだよ。』
と言っていたのです。

私は、この言葉に違和感がありました。
なぜなら、赤信号の場合、たしかに『止まれ』という強制力があります。
しかし、青信号の場合、『進め』という強制力は無いのです。
正確に言うならば、青信号は『安全が確認できた場合のみ、進んでもよい』という定義になります。
青になったらからといって、必ず進まなければならないということは一切ありません。

このように、言葉を正しく使わなければ、時として命の危険にさらされる可能性を生むことになります。
そのために、私たちは言葉を定義化し、正しく使う必要があります


これは、介護現場でも全く同じことが言えます
例えば、「見守りをしておいて」という指示があったとします。
すると、ただ単にその方の行動を見守っている人もいれば、安全かどうかを見守る人もいます。
一方では、認知症状に進行はないかどうかを見守る人もいます。
一言に、見守ると言ってもその言葉の定義が正しく共通認識できていないと、ミスコミュニケーションを起こすだけでなく、事故や過誤につながる可能性もあるのです。


それだけ、言葉の力というのはとても強力なものです。
そのため、感情や思考や行動を言語化し、それを昇華することができれば、豊かな人間関係が育めるようになると信じています。
言葉の力は、良くも悪くも身近な人に大きな影響を与えます。
私たちは、コミュニケーションのプロとしてそれを肝に銘じなければなりません。


最後に私が好きな言葉を紹介いたします。

たった一言が人の心を傷つける
たった一言が人の心をあたためる

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