令和4年介護職員処遇改善加算のポイントを徹底解説!10月スタートの介護職員等ベースアップ等支援加算も先出しご紹介!

介護職員処遇改善加算とは、介護職員の安定的な処遇改善を図るための環境整備とともに、介護職員の賃金改善に充てることを目的に創設された介護保険上の加算項目の一つです。

そして、上記の処遇改善加算に加え、2019年10月1日に創設されたのが、特定処遇改善加算です。
介護職員等特定処遇改善加算は、経験・技能のある職員に対し、介護職員の更なる処遇改善を進めることを目的として創設されました。

私たちのケアズ・コネクトへお問い合わせを頂く、介護事業所や社労士の皆様からよくお話にあがるのが「処遇改善加算を申請したいのですが・・」といった内容です。

今回の記事では、皆様の関心事「介護職員処遇改善加算」と「介護職員等特定処遇改善加算」について、私自身も改めて学びなおしましたので、その内容を共有したいと思います!😀 ✊

介護職員処遇改善加算とは?

介護サービスに従事する介護職員の賃金改善に充てることを目的に、介護報酬に加算して支給する制度です。

簡単に言うと、
「キャリアアップの仕組みを作ったり、職場環境の改善を行ったりした介護事業所に対して、
国(地方自治体)が介護職員の賃金を上げるためのお金を支給する」というものです。

支給されたお金は、全額、介護職員の賃金改善に使う決まりになっています。

処遇改善加算を取得するためには「キャリアパス要件」と「職場環境等要件」の算定要件を満たす必要があります。要件を多く満たしている事業所ほど加算率が高くなります。

介護職員等特定処遇改善加算とは?

2019年からは、介護職員の確保や定着につなげるため、処遇改善加算に加え、特定処遇改善加算が創設されました。
これは、経験・技能のある職員に対し、更なる処遇改善を目的として設けられた加算制度です。前述の処遇改善加算に上乗せして加算が行われます。

具体的には、
「勤続年数10年以上の介護福祉士について月額8万円の賃上げ、又は年収440万円(役職者を除く全産業平均水準)以上となる賃金増を行う」というものです。

  • 勤続年数を計算するにあたり、同一法人だけでなく、他法人や医療機関等での経験等も通算して考えてよいことになっています。
  • また、10年以上の勤続年数でない人でも、すでに事業所内で設けられている能力評価や等級システムを活用する等により、業務や技能等を勘案して対象とするなど、各事業所の裁量により柔軟に設定が可能です。

介護士の技術や勤続年数を考慮し、賃上げを行うことで、給与面での不満から退職を考えている介護士の離職を防ぎ、必要な人材の確保と定着につなげるための制度となっています。

介護職員処遇改善加算と介護職員等特定処遇改善加算、どう違う?

介護職員処遇改善加算・介護職員等特定処遇改善加算は、どちらも介護職員の賃金アップを図るために、通常の介護報酬に上乗せして支払われる加算制度です。

この2つの加算の大きな違いは対象職種の違いです。

介護職員処遇改善加算は、介護職員全般を対象としているのに対し
介護職員等特定処遇改善加算は、主に勤続年数が長く、経験や技能に優れた職員を対象にしています。

基盤となる ”処遇改善加算” の算定要件

特定処遇改善加算の取得のベースとなる「処遇改善加算」の算定要件には、<キャリアパス要件>と<職場環境等要件>があります。
満たす要件により加算Ⅰ~Ⅲに分かれています。

加算(Ⅰ)加算(Ⅱ)加算(Ⅲ)
キャリアパス要件のうち、
①+②+③を満たす
かつ
職場環境等要件
を満たす
キャリアパス要件のうち、
①+②を満たす
かつ
職場環境等要件
を満たす
キャリアパス要件のうち、
①or②を満たす
かつ
職場環境等要件
を満たす

<キャリアパス要件>

①職位・職責・職務内容等に応じた任用要件と賃金体系を整備すること
②資質向上のための計画を策定して研修の実施又は研修の機会を確保すること
③経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けること
※就業規則等の明確な書面での整備・全ての介護職員への周知を含む。

<職場環境等要件>

介護職員の賃金以外に職場環境などを改善する取り組みを整備していること。
例えば、研修の実施などキャリアアップに向けた取組、ICTの活用など生産性向上の取組等の実施が求められています。

・ 介護職員処遇改善加算 :以下のうちから1つ以上取り組んでいる必要
・ 介護職員等特定処遇改善加算 :以下の区分ごとにそれぞれ1つ以上取り組んでいる必要

区分 具体的内容
入職促進に向けた取組
  • 法人や事業所の経営理念やケア方針・人材育成方針、その実現のための施策・仕組みなどの明確化
  • 事業者の共同による採用・人事ローテーション・研修のための制度構築
  • 他産業からの転職者、主婦層、中高年齢者等、経験者・有資格者等にこだわら ない幅広い採用の仕組みの構築
  • 職業体験の受入れや地域行事への参加や主催等による職業魅力度向上の取組の実施
資質の向上やキャリアアップに向けた支援
  • 働きながら介護福祉士取得を目指す者に対する実務者研修受講支援や、より専門性の高い介護技術を取得しようとする者に対する喀痰吸引、認知症ケア、サービス提供責任者研修、中堅職員に対するマネジメント研修の受講支援等
  • 研修の受講やキャリア段位制度と人事考課との連動
  • エルダー・メンター(仕事やメンタル面のサポート等をする担当者)制度等導入
  • 上位者・担当者等によるキャリア面談など、キャリアアップ等に関する定期的な相談の機会の確保
両立支援・多様な働き方の推進
  • 子育てや家族等の介護等と仕事の両立を目指す者のための休業制度等の充実、事業所内託児施設の整備
  • 職員の事情等の状況に応じた勤務シフトや短時間正規職員制度の導入、職員の希望に即した非正規職員から正規職員への転換の制度等の整備
  • 有給休暇が取得しやすい環境の整備
  • 業務や福利厚生制度、メンタルヘルス等の職員相談窓口の設置等相談体制の充実
腰痛を含む心身の健康管理
  • 介護職員の身体の負担軽減のための介護技術の修得支援、介護ロボットやリフト等の介護機器等導入及び研修等による腰痛対策の実施
  • 短時間勤務労働者等も受診可能な健康診断・ストレスチェックや、従業員のための休憩室の設置等健康管理対策の実施
  • 雇用管理改善のための管理者に対する研修等の実施
  • 事故・トラブルへの対応マニュアル等の作成等の体制の整備
生産性向上のための業務改善の取組
  • タブレット端末やインカム等のICT活用や見守り機器等の介護ロボットやセンサー等の導入による業務量の縮減
  • 高齢者の活躍(居室やフロア等の掃除、食事の配膳・下膳などのほか、経理や労務、広報なども含めた介護業務以外の業務の提供)等による役割分担の明確化
  • 5S活動(業務管理の手法の1つ。整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字をとったもの)等の実践による職場環境の整備
  • 業務手順書の作成や、記録・報告様式の工夫等による情報共有や作業負担の軽減
やりがい・働きがいの醸成
  • ミーティング等による職場内コミュニケーションの円滑化による個々の介護職員 の気づきを踏まえた勤務環境やケア内容の改善
  • 地域包括ケアの一員としてのモチベーション向上に資する、地域の児童・生徒や住民との交流の実施
  • 利用者本位のケア方針など介護保険や法人の理念等を定期的に学ぶ機会の提供
  • ケアの好事例や、利用者やその家族からの謝意等の情報を共有する機会の提供
引用元:  処遇改善に係る加算全体のイメージ(令和4年度改定後)ー 厚生労働省

上述の通り、特定処遇改善加算の取得は、職場環境等要件の各区分で1つ以上の取り組みが必要となります。
そこで、各区分の取組みで、ケアズ・コネクトが活用できる取り組みをご紹介します。
※実際に認められるかは、各自治体にてご確認ください。

#入職促進に向けた取組

  • 想定項目:職業体験の受入れや地域行事への参加や主催等による職業魅力度向上の取組の実施

入職を考えるとき、風通しが良い職場であったり、働いている職員同士が和気藹々で楽しそうな雰囲気だったりすると、その職場に魅力を感じます。
魅力ある職場作りの取組みとして、職員同士がお互いに感謝の気持ちを贈り合うフォーユー(サンクスカード)や、1日の終わりにその日のコンディションをスタンプで選べるニコカレがあります。
フォーユー(サンクスカード)を贈り合うことは、職員同士のコミュニケーションが活性化し、感謝の気持ちは職員のモチベーションの向上に繋がります。働きがいを感じる人が増え、職場の雰囲気が良くなると、人材の定着化や入職に良い影響が期待できるでしょう。
ニコカレは、小さなアラートに気付くことから生まれるコミュニケーションです。一声かけて気遣い合い、助け合うことは「ひとりぼっちじゃない」という心理的安全をもたらします。
社会福祉法人フラワー園様の事例紹介動画はこちら

#資質の向上やキャリアアップに向けた支援

  • 想定項目:研修の受講やキャリア段位制度と人事考課との連動

介護のキャリア段位制度の評価基準に則ったスキルを見える化できるのが、介護のスキルです。 キャリア段位制度の認定を受けるために、まずは現在のスキルを見える化し、これから目指す目標を設定する際にご活用頂けます。

  • 想定項目:上位者・担当者等によるキャリア面談など、キャリアアップ等に関する定期的な相談の機会の確保

上位者・担当者等のキャリア面談のほか、1on1の面談も面談記録に残せます。記録を蓄積・共有することで目標管理や人材育成にご活用頂けます。

#両立支援・多様な働き方の推進

  • 想定項目:有給休暇が取得しやすい環境の整備

有給自動付与や有休消化状況の見える化はもちろん、有給休暇取得アラート機能で年5日の有給休暇を確実に取得ができる有給管理の仕組みで、 有給休暇が取得しやすくなります。

#腰痛を含む心身の健康管理

  • 想定項目:短時間勤務労働者等も受診可能な健康診断・ストレスチェックや、従業員のための休憩室の設置等健康管理対策の実施

ニコカレは、日々の職員のコンディションを無理なく見える化できる仕組みです。1日の終わりに今日の気分をスタンプで押すだけ!手軽にストレスチェックが行えます。

#生産性向上のための業務改善の取組

  • 想定項目:タブレット端末やインカム等のICT活用や見守り機器等の介護ロボットやセンサー等の導入による業務量の縮減》

シフト作成はもちろん、常勤換算や勤務形態一覧表の出力、変形労働時間にも対応した介護特化の勤怠管理システムで業務がより効率的になります。
また、チャット機能に介護現場で必須の申し送り機能を搭載。「要確認」機能を使うことで、メンバーへの見逃しや作業漏れ防止にお役立て頂けます。

  • 想定項目:業務手順書の作成や、記録・報告様式の工夫等による情報共有や作業負担の軽減

マニュアル・手順書機能を使えば、これまでの紙の手順書やマニュアルを簡単にオンラインで登録・共有が可能になります。   文章の他、ワードやエクセル、PDF、画像、動画の登録ができ、手順書毎に発行されるQRコードで、スマホやタブレットから瞬時に閲覧が可能です。

#やりがい・働きがいの醸成

  • 想定項目:ミーティング等による職場内コミュニケーションの円滑化による個々の介護職員 の気づきを踏まえた勤務環境やケア内容の改善

ミーティングで行っていた確認や決議事項を オンラインのアンケート機能で代替できます。 オンライン上でアンケートを作成・回答、さらに、アンケート内のチャット機能で深い議論ができるのでシフト勤務で全員参加の会議が難しい場合でも全員の意見を反映することが可能です。

  • 想定項目:ケアの好事例や、利用者やその家族からの謝意等の情報を共有する機会の提供

法人全体や各チームへ伝えたい内容を一斉配信できるお知らせ機能を使えば、簡単に事業所内での情報共有が可能です。 文章・ファイル・画像・動画がOK。お知らせのICT化は、法人内の情報共有スピードを何十倍にも加速します。 全スタッフの情報レベルが統一化され、組織の一体感へ繋がります。

特定処遇改善加算の算定要件

下記の要件をすべて満たすこと。

  • 処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅲ)のいずれかを取得していること
  • 処遇改善加算の職場環境等要件に関し、複数の取組を行っていること
  • 処遇改善加算に基づく取組について、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」やホームページ掲載等を通じた見える化を行っていること

※上記要件を満たせば、「勤続10年以上の介護福祉士」がいない事業所でも加算を取得することができます。
※福祉専門職員配置等加算、特定事業所加算の取得状況に応じて、加算率は二段階に分かれています。

処遇改善加算と特定処遇改善加算の取得状況

厚生労働省「介護給付費等実態統計」の特別集計により算出した当該加算を算定した事業所割合。

  年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度
  サービス提供月 4月 10月 4月 10月 4月 10月 4月 10月
処遇改善加算 合計 90.8% 91.7% 91.5% 92.3% 92.4% 92.9% 93.2% 93.3%
特定処遇改善加算

合計

53.8% 64.3% 66.1% 68.5% 69.0%

 

引用元:   介護職員処遇改善加算・介護職員等特定処遇改善加算の請求状況 ー  厚生労働省

2022年10月から新加算 「介護職員等ベースアップ等支援加算」が始まります!

令和4年度(2022年度)の介護報酬改定で、新たな処遇改善加算が2022年10月からスタートします。新加算の名称は、「介護職員等ベースアップ等支援加算」です。
この新加算は、現状の処遇改善加算にプラスで算定でき、介護職員の基本給アップに使用することとされています。

「介護職員等ベースアップ等支援加算」とは? 申請はいつから?

事業所ごとに、常勤換算の介護職員1人当たり月額平均9,000円に相当する額が、加算として支給されます。
加算の対象は、介護職員。ただし、事業所の判断で他の職員の処遇改善にこの収入を充てることができるよう柔軟な運用を認められています。

2022年8月から申請受付がスタートし、10月分からの支給開始となります。(実際の支払いは12月から)

「介護職員等ベースアップ等支援加算」の算定要件

以下の要件をすべて満たすこと。

  • 処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅲ)のいずれかを取得していること
  • 加算額の3分の2は介護職員等の「基本給」又は「決まって毎月支払われる手当」の引上げに使用すること

従来の介護職員処遇改善加算の対象事業所であれば申請できる加算となるので、更なる介護職員の賃金アップに期待が高まります。

引用元:   令和4年度介護報酬改定についてー厚生労働省

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