この時期になると手荒れでお悩みの方は多いのではないのでしょうか?
普段から使う手が荒れていると、とても辛いものですよね。
ここでは手荒れの予防方法や改善方法をご紹介していきます!
すぐに実践できるものばかりですので、ぜひ参考にしてみてくださいね?

あなたの手荒れの種類は?

一言で「手荒れ」と言ってもさまざまな症状があります。
それぞれの症状によって原因や状態が違うので、しっかりと自分の手荒れの種類を知ることが肝心です。
手荒れの種類は大きく、3つあります。

①ひび、あかぎれ
手の皮膚が乾燥して、角層の柔軟性がなくなること。
空気の乾燥や気温の低下に、手洗いや水仕事で手肌の皮脂が失われてなりやすい。
乾燥した肌に亀裂が起こった状態を「ひび」、その状態からさらに乾燥が進んで肌の柔軟性が低下して亀裂が深くなった状態を「あかぎれ」と言います。
あかぎれになると痛みが強くなったり、血が出てしまうことも。

②慢性刺激性皮膚炎
手洗いや水仕事、手を使う作業で常に外的な刺激を受けることによってダメージが加わり起こる皮膚炎。
さらには最近だとコロナウイルスの影響で、アルコール消毒などのダメージ蓄積が大きくなってきています。

③アレルギー性皮膚炎
特定の物質によって反応が起き、皮膚にかゆみや発疹、炎症などが起こるもの。
この場合はすぐに病院へ行くことをおすすめします!


手を洗ったり、水を触れるお仕事が多かったり、感染症対策に気を遣っている皆さんは①や②が多いかと思います。

手荒れ予防のための5つの改善!

手荒れの種類が①②だとわかったら、早速普段、手に対してしていることを改善していきましょう。
※③の方は病院で診察・治療を受けてくださいね。

【手洗いの方法改善】

●水温を変える  
寒い季節は熱めのお湯で手を洗うことが多くなるかと思いますが、それは厳禁です!熱めのお湯は皮脂を奪いすぎて乾燥の原因となってしまいます。

適温は33〜35℃の人肌くらいのぬるま湯だと必要な皮脂まで流してしまうことを防ぐ事ができます。

●ハンドソープを変える
感染症対策などで殺菌・除菌効果や洗浄力の強いハンドソープを使うことが多くなったと思いますが、低刺激タイプのハンドソープを使うことをお勧めします。効果などが高すぎると必要な皮脂やうるおいまで取りすぎてしまうためです。

菌をしっかり落としたいのなら「殺菌・除菌効果」
手の汚れをしっかりと落としたいのなら「洗浄効果」

ほしい効果を謳っているものを購入する際に、成分も確認して購入すれば安心です。

【洗い物などの水仕事をする時の改善】

●できるだけ手袋をする
水仕事など手荒れの原因となる仕事をする時にはできる限り手袋をして刺激から肌を守りましょう。その後、ハンドクリームをこまめに塗っておくようにします。
ただし、ゴム手袋はゴムの刺激によって皮膚炎を起こす可能性もあります。綿などの優しい薄手の手袋をした上にビニール手袋をするようにした方が良いです。

※長時間のゴム手袋の着用は汗で蒸れてしまい痒みなどが増強される事がありますので要注意です。

●素手で水仕事をするときは
忙しい時やどうしても素手で水仕事をしなくてはいけない時もあるかと思います。その場合は事前に皮膚を保護するクリームを塗っておきましょう。
また、洗剤は薄めて使ったり、できるだけぬるまお湯を使ったりすることで皮膚への刺激をさらに軽減できます。
水仕事が終わった後はしっかりと水分を拭き取り、ハンドクリームを塗ることも忘れずに。

【消毒液の使用方法の改善】

●アルコール消毒は手洗いがすぐできない時にする
手洗いをした後にアルコール消毒をしている方は結構いるかと思います。
実は流水による15秒の手洗いだけでウイルスは1/100に、石鹸やハンドソープによる10秒もみ洗いからの流水で15秒すすぐことでは1万分の1に減らす事ができます。

厚生労働省のホームページでは

>手洗いの後、さらに消毒液を使用する必要はありません。

新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)

との記載もありますので、手洗いの後にさらに刺激となるようなアルコール消毒はなるべく控えた方が手荒れ予防にもなります。

アルコールはウイルスの「膜」を壊し無毒化するものです。
それに対して、手洗いはウイルスの数自体を減らす事ができます。

どうしても手洗いができない状況の時に使うようにして、できる限り手洗いをしっかりするようにしましょう。

【ハンドクリーム選びの改善】

●手荒れのタイプ別にハンドクリームを選ぶ
手荒れには大きく4つのタイプがあります。
自分に最も近い状態から合うハンドクリームを選びましょう。

1.皮膚の水分が足りず、ガサガサしているタイプ
保湿系のハンドクリームがおすすめです。保湿系のハンドクリームは一般的なもので、ヘパリン類似物質やワセリン、セラミド、コラーゲン、シアバター(シア脂)、ホホバオイルなどが主な成分です。

2.指がゴワゴワしていて肌が硬いタイプ
→成分表の最初に「尿素」と表記のあるハンドクリームがおすすめです。パッケージの表側にも「尿素配合」と書かれているものが多くあります。この状態の皮膚は角質がかたくなっているため、尿素の角質を柔らかくする効果が適切です。

ただし、ひびやあかぎれ、傷などがある場合はしみるのでその場合は使用を避けましょう。

3.指の腹の皮膚がツルツルしているタイプ
4.ひびやあかぎれが出来ているタイプ

→こちらは主な成分に「ビタミンB2」や「ビタミンE」、「ビタミンC」と書いてあるハンドクリームがおすすめです。これらのビタミンには血行を良くする、細胞の再生を高める効果があるため、ひびやあかぎれなどの手荒れの改善・回復をサポートしてくれます。

尿素成分配合のハンドクリーム、ビタミン成分配合のハンドクリームどちらにも保湿成分は含まれています。

●「化粧品」「薬用(医薬部外品)」「薬用化粧品」「医薬品」に注目して購入、使用する
手の保湿に特化したアイテム、ハンドクリームにも色々な種類があります。
一般的なハンドクリームは「化粧品」に分類されています。
「医薬品」「医薬部外品」「薬用」という表記がないハンドクリームは化粧品の部類になります。これは有効成分が入っていないため医薬部外品よりも効果が温和で、肌の環境つくりや美しく見せる、といったことが主な目的です。どちらかと言えば状態維持、ちょっとした改善をしたい時に使うことをおすすめします。

特定のトラブル(ひび、手荒れなど)が気になる場合は有効成分が配合されている「薬用(医薬部外品)」「薬用化粧品」の方をおすすめします。ただし、注意点としては医薬部外品も治療を目的としたものではない、という事です。防止・衛生を目的に作られています。

手荒れがさらに進行し、あかぎれ、乾燥やかゆみ、赤みが酷くなっている場合、治療を目的とした「医薬品」のものを選びましょう。「第2類医薬品」「第3類医薬品」は処方箋がなくても薬局やドラッグストアで購入できる医薬品です。発疹や水ぶくれの症状が出ている場合はステロイド剤が入っているものが効果的です。市販のハンドクリームに入っているステロイド剤は安全性の高いものですが、長期での連用はあまりおすすめできません。

⚠️症状の改善が見られない、症状が続くようであれば病院へ行くようにしましょう⚠️

【ハンドクリームの使い方の改善】

●使用するシーンや手の荒れ具合によって量を調節
いくら保湿効果が高いハンドクリームであっても、使用量が少ないと思うような効果は期待できません。
適量は製品の使用方法に書いてありますが、おおよその目安として

1回分は人差し指の指先から第1関節までの長さの量

です。乾燥などで手荒れがひどい状態なら第2関節くらいまでの量をたっぷりと使いましょう。

ただし、あまりにも量が多いと手を使った作業がやりにくくなってしまったり、物を掴んだ時に滑り落ちてしまう可能性があります。
使用するシーンや手の荒れ具合によって、自分で量を調節する事をおすすめします。

●しっかりとハンドクリームをすりこみ、馴染ませる
ハンドクリームをさっと塗っただけではしっかりとした効果は発揮できません。

1.手を洗って綺麗な状態にする

2.手の甲に適量のハンドクリームを出す

3.両手の甲を重ね合わせてハンドクリームを広げていく

4.手のひらで、親指がわから小指側に向かってすりこんで馴染ませていく

5.爪の周りや指の股など、
乾燥しやすい部分を意識して指に一本ずつ丁寧に塗って伸ばしていく

この手順を心がけて塗っていくようにしましょう。

大事なのは
1.手を洗って綺麗な状態にする
油分などの汚れが手に残っていると成分が皮膚の角層に浸透しにくくなってしまいます。

また、ハンドクリームは冷えると硬くなり伸びが悪くなってしまいます。特に冬場はぬるま湯などで手を洗い、あらかじめ手を温めておくとしっかりとクリームを塗る事ができます。

注意点として、塗り込む際に力を入れてゴシゴシと擦らないようにしましょう。強い力で擦ってしまうと肌への刺激となり、手荒れが起きやすくなったりさらに手荒れが悪化したりしてしまいます。

ハンドクリームを塗るときは優しくマッサージをするようにして手全体に馴染ませていく事が大事です。


手の側面にも忘れずにしっかりと塗っていきましょう。
書く作業やパソコン作業などは無意識に手の側面に負担をかけています。

●塗るタイミングや頻度に気を付ける
「乾燥を感じたとき」
手の乾燥を感じ、カサカサしてきたらハンドクリームを塗りましょう。特に空気が乾燥する秋から冬にかけては手も乾燥しやすい時期になっています。こまめな保湿を心がけましょう。

「手洗いの後やお風呂上がり」
手を洗うと石鹸やハンドソープによって手のうるおい成分も洗い流してしまっています。水分をきちんと拭き取った後、すぐにハンドクリームで保湿しましょう。お風呂上がりも同じく、水分を拭き取ったらハンドクリームを塗るようにしましょう。特にお風呂上がりは手が良く温まっている状態のため、マッサージをしながらしっかりと馴染ませるとより効果的です。

「寝る前」
手を労わるようにマッサージをしながらハンドクリームをよく馴染ませ、血行を良くしましょう。
マッサージは一日の疲れを労うようにするのがベストです。ハンドクリームは日中に塗っていた時よりも気持ち多く塗ってしっかりと保湿をしても良いです。
たっぷり塗った後に綿や絹の手袋をつけるのも、就寝中の刺激から手を守る事ができておすすめです。

いかがでしたでしょうか?
いつもお仕事を頑張っている自分の手指は大事なパートナーも同然!
丁寧なケアでしっかりと守っていきましょう。
ぜひ、手荒れで悩んでいる方にも教えてあげてくださいね?